給水加温にヒートポンプを採用、CO2排出量を3ヵ月で90t削減!
KOA株式会社様
導入の背景・課題
既設純水装置の老朽化に伴い、会社の環境方針に則った環境負荷低減を実現する設備更新を求められていました
抵抗器など各種電子部品の製造、販売を主な事業としているKOA株式会社様では、「循環」「有限」「調和」「豊かさ」をキーワードに環境負荷低減に取り組まれています。同社西山工場様では、老朽化した純水装置の更新にあたり、同社の環境方針に則り環境負荷低減も同時に実現することが課題となっていました。
水処理ソリューションと導入の成果
純水装置の加温に水熱式ヒートポンプを採用
3ヵ月で90tのCO2を削減し、COP8.4の高効率システムを実現しました
クリタは、純水装置の給水加温用に重油ボイラで発生させた蒸気を使用していることに着目し、工場内での熱利用状況を調査しました。調査結果に基づき、製造工程からの冷却水戻り水の排熱を水熱式ヒートポンプで回収し加温に利用することを提案しました。これによりCO2排出量の大きい重油ボイラが不要となり、本設備導入後の3ヵ月で90tのCO2を削減することができました。
KOA株式会社様は、クリタの提案をご採用いただいた結果、CO2排出量の大きい重油ボイラが不要になり、重油使用量を大幅に低減。また、水熱式ヒートポンプ導入後3ケ月で90tのCO2削減に成功しています。さらに、既設チラ―の稼働率も大幅に低減し、COP8.4の高効率システムとなりました。今後もクリタは工場全体を視野に入れ、KOA株式会社様の環境負荷軽減に貢献したいと考えています。
※COPとはCoefficient Of Performanceの略で、エネルギー消費効率のことです。COP8.4とは、1kWの電力で8.4kWh分の熱量を生みだすことを表しています。
お客様の声

今回の提案により、重油使用量の削減はもちろん、ヒートポンプにより冷却水戻り水の温度が下がり、既設チラーの稼動率が大幅に低減し、COP8.4の高効率システムとなり、電力使用量も大幅に削減できました。また、純水装置そのものも従来の2/3という省スペースで、かつ再生用薬品を使用しないなど、メリットの多いものでした。今後も排水処理設備の管理方法の改善や排水回収など、工場の環境負荷低減と操業の安定・安心に貢献する提案をお願いします。